トラリピやループイフダンなどの通称トラップ系システムトレードといわれる神髄は『広いスタンスでレンジになるであろう為替レートで勝ちを積み上げる』ことにあります。
人間は欲張りな生き物です。
と考えます。
そこで、今回の記事ではトラリピやループイフダンにオススメの通貨ペアを『通貨強弱』『手数料』から考えてみたいと思います。
目次
通貨強弱でレンジになりやすい通貨ペアを見つける
通貨強弱は普段FXでトレードを行わない方は聞きなれない言葉だと思います。
そもそもFXとは、通貨価値そのものではなく為替の交換レートの上げ下げを売買しています。
例えば、日本円の価値は日本国内において100円は100円の価値しかもちません。うまい棒は10本しか買えません。
ところが、ユーロやドルを用いてうまい棒を買おうと思ったらそれが何円になるのかはそれぞれを一度円に両替しないとわからない。
当然ドルとユーロ、それぞれの価値が違いますからそれぞれに対して交換レート=通貨ペアがあるのですね。
ドルに対しての円、ユーロに対しての円、ポンドに対しての円、オーストラリアドルに対しての円、それぞれの価値はそれぞれの国の情勢によって大きく変わります。
各通貨のインデックスを見て判断
先ほど記載した通り、FXは通貨そのものが売買されているわけではないのですが、通貨ペアのトレードによって「売られた」「買われた」を各通貨単体に表したもの=インデックス化されたチャートをmatafで見ることができます。
2011年から2018年までの通貨の動きを表したものです。
- USD(アメリカドル)
- EUR(ユーロ)
- GBP(ポンド)
- CHF(スイスフラン)
- JPY(円)
- CAD(カナダドル)
- AUD(オーストラリアドル)
- NZD(ニュージーランドドル)
といった具合です。
わかりやすいのがなじみが深いアメリカドル/円(赤と紫)です。
2013年を境にドルが買われ円が売られ反対方向にギャップが拡大しています。
次に実際のチャートを見てみましょう。
2013年からのドル円チャート
ギャップが拡大すると実際の通貨ペアの交換レートは大きく変動します。
強い通貨ペアと弱い通貨ペアの長期レンジ、この場合ドル円ですが30円ほどの価格変動ののちレンジ相場となります。
ここまで見て、勘の良い方はお気づきかと思いますが、要するに強い通貨同士のペアを選択すると狭いレンジでずっと上下することになります。
2013年からのオーストラリアドル/円
先ほどの画像でいうオーストラリアドル/円(グレーと紫)
上記の画像は週足なので比較的長めですが、10円幅のレンジで徐々に下げていく場合、オーストラリアドルと日本円のスワップポイントもあるため、買いで参戦して徐々に積み上げていく戦略が最も効率的ということになります。
強い通貨ペア同士弱い通貨ペア同士を選択すると狭いレンジ幅でトラリピやループイフダンを効率的に稼働させることができる。
2018年現在の各通貨の強弱状況を確認しておこう
トルコや中国の情勢もあり、リスクオフ相場などといわれていますが、金融緩和中の円も買われていることからどうやらそうらしいことがわかります。
記事執筆時2018年8月第3週の市況状況はやはりドル円だけあまり動かない『レンジ相場』になっています。
トラリピやループイフダンなどのシストレはほったらかし投資ということで人気が出てきましたが、ただほったらかしにするのではなく、こうした通貨の強弱を見て通貨ペアや獲得pipsの設定をすることで将来的な利回りが全然変わってくるのでこの辺は気を付けておいた方が良いです。
長期(5年以上)、中期(1年以上)の判断でもオーストラリアドル/円はトラリピやループイフダンの効率が最もよさそうなのでオススメできる
手数料、スプレッドについて
“投資”を行う上で最も大切なのはテラ銭すなわち参加料をなるべく支払はないことですが、システムトレードの弱点は手数料が通常のFXトレードに比べて高いことです。
この項目では、システムトレードの要となる取扱通貨ペアとスプレッド(手数料について記載していきます。)
せっかくレンジになりそうな通貨ペアを見つけてもいざ実践しようと思ったときに取引したい通貨ペアがなければそもそもトレードできませんし、手数料を多くとられてしまえば投資パフォーマンスに影響を及ぼします。
トラリピの10取扱通貨ペアとスプレッド
通貨ペア | スプレッド |
USD/JPY(ドル/円) | 3.0pips(変動あり) |
EUR/JPY(ユーロ/円) | 3.0pips(変動あり) |
EUR/USD(ユーロ/ドル) | 3.0pips(変動あり) |
AUD/JPY(オーストラリアドル/円) | 3.0pips(変動あり) |
AUD/USD(オーストラリアドル/ドル) | 3.0pips(変動あり) |
NZD/USD(ニュージーランドドル/ドル) | 4.0pips(変動あり) |
CAD/JPY(カナダドル/円) | 1.0pips(変動あり) |
GBP/JPY(ポンド/円) | 4.0pips(変動あり) |
TRY/JPY(トルコリラ/円) | 5.0pips(変動あり) |
ZAR/JPY(南アフリカランド/円) | 2.0pips(変動あり) |
トラリピの取扱通貨ペアは10通貨ペアです。
先ほどの通貨強弱から考えると
スプレッド的に考えると、トラリピで短期いけそうなのはドル円と今年の相場でいえばカナダ/円ということになります。
カナダドル/円は長期的に(5年以上)でトレンドが出やすい通貨ペアなので注意が必要です。
ループイフダンの8取扱通貨ペアスプレッド
通貨ペア | スプレッド |
USD/JPY(ドル/円) | 2.0pips |
EUR/JPY(ユーロ/円) | 3.0pips |
GBP/JPY(ポンド/円) | 5.0pips |
EUR/USD(ユーロ/ドル) | 2.0pips |
AUD/JPY(豪ドル/円) | 4.0pips |
NZD/JPY(NZドル/円) | 6.0pips |
AUD/USD(豪ドル/ドル) | 4.0pips |
CAD/JPY(カナダドル/円) | 5.0pips |
ループイフダンは8通貨ペア
僕のオススメ通貨ペアの日本人投資家に人気のドル円はトラリピよりも狭いスプレッドで投資することができます。
ちなみに、先ほどの強弱の組み合わせで行くと今年はカナダ/円の組み合わせもいけそうです。
こうして、取り扱いの通貨ペアとスプレッドを並べてみるとよくわかるのですが
- トラリピ→1年以上の長期投資が効率的
- ループイフダン→数週間から数か月が効率的
二つを組み合わせて資産運用的な投資と投機的な投資を行うのが最も効率的ということです。
まとめ運用スタイルを決めよう
- 通貨ペア選定には通貨強弱のmatafを使う
- 2018年はドルと円の組み合わせがレンジになりやすい
- 期間1年以上の中期ではオーストラリアドル/円がおすすめ
- 今年はユーロポンドもよい
- トラリピ→長期投資、ループイフダン→短期~中期で組み合わせる
トラリピは5年~10程度の期間で築かれる長期足のレンジ(ドル円でいえば30円幅)を想定し低レバレッジで獲得pipsを伸ばしていくタイプのシストレですから短期売買は手数料がもったいないです。
ループイフダンは手数料は安いけれど、数十円幅のレンジにおいては手動での判断が必要となります。(pipsによる買いと売りのため)
どちらか一方で口座開設している方は非常にもったいないので組み合わせてトレードを行うことをお勧めします。